【高級旅館が選ぶ理由】客室満足度を上げる“機能性ジュース”とは?—箱根湯本のホテル【はつはな】様導入事例
箱根には魅力ある宿が集まりますが、はつはな様は上質さと静けさが調和した自然と再訪したくなる宿として知られています。
2022年9月11日、一粒万倍日に合わせるようにリニューアルオープンした全室露天風呂付きの湯宿「はつはな」様。“館内で過ごす時間そのものが旅になる”というコンセプトのもと、訪れる人が心からくつろげる静謐で洗練された空間をつくり上げてきました。そのはつはな様が、客室でお迎えする一杯として選んでくださったのが、当店の三ヶ日みかんジュースです。
今回は、導入のきっかけから実際の使用感、お客様から寄せられる反応、そしてその選定の背景にある「おもてなしの哲学」について、奈須支配人にじっくりとお話を伺いました。

非日常を過ごすための「器」としての宿づくり
── 蓮見:まず最初に、改めてはつはな様の特徴や、リニューアルの背景から教えていただけますか。コロナ前から「個室ダイニング」「全室露天風呂付き」という形を決めていたんですよね。
奈須支配人:そうなんです。全客室に露天風呂を備えること、ダイニングはすべて個室にすること。“プライベート空間を大切にする”という方針は、最初から決まっていました。
結果的に、コロナ禍を経て「個室」「自分たちだけの空間」を重視するお客様が増えましたので、「先に決めていたことが、たまたま時代のニーズとぴったり合った」という形になりましたね。

「館内で完結する旅」を設計するということ
── 蓮見:まず最初に、改めてはつはな様の特徴や、リニューアルの背景から教えていただけますか。コロナ前から「個室ダイニング」「全室露天風呂付き」という形を決めていたんですよね。
奈須支配人:日々忙しくお仕事をされている方が、休日にここへ来て、『館内から出なくても一日ゆっくりできる』という滞在をイメージしていたんです。
── 蓮見:“ここで過ごすことそのものが目的”になっているわけですね。
奈須支配人:そうですね。実際にお客様からも「もっとゆっくりしたかった」「次は2泊で来たい」というお声をよくいただきます。

ダイニングでの「飲み物の設計」─ワイン、日本酒、そしてノンアル
── 蓮見:お食事やドリンクについてもお伺いしたいのですが、特にこだわっていらっしゃる点はありますか?
奈須支配人:ダイニングでは、月替わりのモダン懐石をご提供しています。懐石をベースにしつつ、ところどころ洋の要素を取り入れているお料理ですね。
お二人でいらして、お一人はワイン、お一人はノンアルというケースも多いので、ジュースであっても、ただコップに入れるのではなく、ワイングラスでお出しすることもあります。それだけで雰囲気がぐっと変わりますからね。

その中で選ばれた一杯─三ヶ日みかんジュース導入の背景
── 蓮見:そういった“飲み物全体の設計”の中で、当店の三ヶ日みかんジュースを採用いただいたと伺いました。きっかけは、どのようなところにあったのでしょうか?
奈須支配人:最初は、客室の冷蔵庫に入れるジュースを探していたんだと思います。できるだけ地元や近隣のもの、SDGsの観点からも無駄の少ないものを…と考えていたところに、御社のジュースがフィットしました。
決め手になったのは、大きく三つあります。
1つ目は、「水を使っていない」という点です。
スタッフが試飲した際、「これは他のジュースと全然違う」と。“みかんをそのまま飲んでいるようだ”と感じたようです。
2つ目は、三ヶ日みかんという産地のブランド性。
日本人にとってオレンジより「みかん」の方が馴染みがありますし、近隣産地という意味でも親和性が高いと感じました。
3つ目は、先ほども少し触れましたが、御社の社名一粒万倍という名前のご縁ですね。
リニューアルオープン日が一粒万倍日であったこともあり、これはもう“導かれているな”と(笑)。

「味の違い」と「機能性」が、現場とお客様の両方に支持された
── 蓮見:実際に導入されてみて、現場の使用感はいかがでしたか?
奈須支配人:非常に使いやすいですね。上位カテゴリーのお部屋を中心に、客室冷蔵庫にお入れしているのですが、冷やしておくだけで見映えがします。
ラベルデザインも含めて、客室の雰囲気を壊さないのは大きいです。補充も簡単ですし、飲みきりサイズなので廃棄も少ない。スタッフからは「ルールがシンプルでわかりやすい」「誰がやっても同じクオリティで提供できる」と、運用のしやすさも好評です。
── 蓮見:“機能性ジュース”という言い方がぴったりですね。
奈須支配人:そうですね。機能性というと健康機能のように聞こえますが、ここでの機能性は、「現場がストレスなく運用できる」「お客様が自然に喜んでくださる」という意味合いが強いかもしれません。
「冷蔵庫の一杯」が生んだ、思わぬ広がり
── 蓮見:お客様からの声や印象的なエピソードはありますか?
奈須支配人:客室の冷蔵庫でこのジュースを飲まれたお客様から、「このみかんジュース、売店で買えますか?」と聞かれることが何度かありました。
当初、ショップにはあえて並べていなかったのですが、それでも「冷蔵庫のジュースは購入できますか?」と聞かれることがあって、「気に入ってくださったから聞いてくださっているんだな」と感じましたね。
人と人のご縁を結ぶ「一杯」でありたい
── 蓮見:最後に、この記事を読まれている方へメッセージをいただけますか。
奈須支配人:はつはなのロゴは、水引の「淡路結び」をモチーフにした一筆書きの桜のようなデザインなんです。これは“しっかり結ばれて解けないご縁”を表していて、人と人とのつながりを大切にしたいという想いが込められています。
御社も、生産者さんとのつながりを大切にしながら、自慢のジュースをつくっている。私たちがそれをお預かりしてお客様へお渡しする。そこには、やはり「人と人のご縁」があります。
客室の冷蔵庫にそっと置かれた一本かもしれませんが、その一杯をきっかけに、「またここに来たい」「またこのジュースを飲みたい」と思っていただけたら、 それは旅館にとっても、大きな喜びだと思います。
── 蓮見:本当に、心に残るお話をありがとうございました。
奈須支配人:こちらこそ、ありがとうございました。



